【女医ブログ】切迫早産とは?切迫早産の診断と子宮頚管長について

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女医ブログをお読みいただき

ありがとうございます。

今回は切迫早産とはどんな状態で、

どんな時に切迫早産と診断されるのか、

また子宮頚管長と早産の関係も

みていきたいと思います。

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早産とは

本来、赤ちゃんは妊娠37~41週6日の正産期と

呼ばれる時期に産まれるのが理想です。

早産とは、妊娠22~36週の間に

赤ちゃんが生まれることです。

早産は全体の妊娠の3~5%と言われています。

医学は日々進んできていますので、

妊娠22週というとても早い時期に

赤ちゃんが生まれたとしても、

一定確率で生き延びられるようになってきています、

しかし、まだ身体が出来上がっていない時期に生まれると、

障害や後遺症が残る可能性が高くなります

正産期に近い時期になればなるほど

障害や後遺症を残す可能性は低くなります。

また、脳の発達という意味でも

できるだけ正期産に近い時期までお腹にいるほうがいいです。

切迫早産とは

切迫早産とは、

早産の一歩手前になっている状態のことです。

早産の一歩手前とは

  1. 子宮の収縮が頻繁に起こる
  2. 子宮頚管が短い
  3. 子宮頚管が柔らかい
  4. 子宮口(子宮の出口)が開いてきている

1-4の状態を言います。

1.の子宮の収縮については、

お腹が張るという症状でわかることがあります。

また、4の子宮口が大きく開いてくると

出血することがあります。

しかし、その他の状態については

自分の症状からは分かりません。

1の子宮の収縮が頻繁に起こると、

陣痛に繋がってきますので危険な状態です。

また子宮の収縮が頻繁に起こることで、

2-4の状態が進んできます。

さらに、子宮が収縮したタイミングで

破水してしまうこともあります。

子宮頚管・子宮口とは、子宮の出口です。

子宮の出口は陣痛がくるまで、長く保たれていて

固く閉ざされているのが理想です。

切迫早産はそれとは反対の状況になることです。

上記の状態になると、切迫早産と診断され、

治療として、

自宅安静+内服

もしくは

入院+内服・点滴

ということになります。

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子宮頚管について

子宮頚管長について

正常な子宮頸管長は以下の通りだと言われています。

妊娠初期から妊娠中期(妊娠27週6日まで):約40mm、

妊娠32週以降:30mm~25mm(徐々に短くなってくる)

子宮頸管長が短くなることで、
どのぐらいの確率で早産するのでしょう?

妊娠22週から24週時点での子宮頸管長が26mmの人は

正常な人と比べ、妊娠33週より早く出産する確率が6.2倍

妊娠22週から24週時点での子宮頸管長が13mmの人は

正常な人と比べ、妊娠33週より早く出産する確率が14倍

と言われています。

子宮頸管の長さが短いほど早産率が増加することがわかります。

ちなみに、子宮頚管長を図る検査は「経膣超音波」になります。

お腹からの超音波検査ではわかりませんので、

何かおかしいなと感じていたら「経膣超音波」を

してほしいと先生に伝えることが大切です。

(病院やクリニックによっては、毎回は行いません)

子宮頚管が柔らかい・開いているとは

〇子宮頚管の固さについて

正常な状態では、妊娠後期から

子宮頚管は徐々に柔らかくなってきますが、

一定の固さを保っています。

そして陣痛が始まると、

子宮の収縮やホルモンの影響を受け、

急速に熟化が進みます。

なので、妊娠37週以前の妊婦検診で

「子宮頚管が柔らかいね」

と言われた時点で異常です。

〇子宮頚管の出口について

「子宮頚管が開いている」とは

子宮の出口(子宮口)が開いているということです。

ここは出産まで普通は開きません。

なので、妊娠37週以前に開いていると

言われた時点で異常です。

経産婦さんの場合、

子宮頚管の熟化や子宮口の開大が

起こりやすいです。

ですので、妊娠37週以前に

そのような状況になったとしても

経過をみていくこともあります。

切迫早産の診断

頸管長が何ミリ以下で切迫早産と診断できる

明確な基準はありません。

お腹の張りや出血、破水の有無など他の自覚症状

も考え、総合的に診断されます。

1つの目安としては、

頸管長が妊娠28週未満で30mm未満は

切迫早産と診断とされる場合が多いです。

私の場合(次男)、妊娠22週の時点で、

頚管長は35mmほどありましたが、

頚管の熟化が進んでおり、子宮口が開いていたため

(指が2本入るって言われました。

赤ちゃんの出口なので、しっかり閉まっていないといけません)

そのまま入院、子宮頚管を縛る手術(子宮頚管縫縮術)を受けました。

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まとめ

今回は切迫早産とその診断について詳しく見ていきました。

・切迫早産の診断は、その時々で違いますが、
頸管長が妊娠28週未満で30mm未満が一つの目安です。

・その他、自覚症状や家の状況などを加味して
治療方針が決められていきます。

・子宮頚管長の短縮については自覚症状がないことが多いので、
おかしいと感じたら、「経膣超音波検査をしてほしい」

と伝えることが大切です。

(病院クリニックによっては、経膣超音波は毎回は行われません。)

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