女医ブログをお読み頂き
ありがとうございます。
切迫早産になりやすい人の特徴は
どんなものがあるのでしょう？
自分が切迫早産になりやすい、
とわかっていたら気を付けて
対策をしたいですよね。
ですので、今回は切迫早産になりやすい人の
特徴と、自分でできる対策についてみていこう
と思います。
目次
切迫早産になりやすい人の特徴
切迫早産になりやすい人の特徴を
順にみていきたいと思います。
まずは自分自身についてです。
過去の病気や過去の早産経験
過去の病気や過去の早産経験により、
切迫早産になりやすい人かがわかります。
以下のような状況になったことがある人は
切迫早産になりやすいです。
・上の子が早産だった
・上の子を妊娠した時に頚管無力症と診断されていた。
・今までに子宮頸部円錐切除術を受けたことがある。
※子宮頸部円錐切除術とは
子宮頸がん検診で、異常が認められたが、
異常の範囲が狭い場合に選択される手術。
がんと一緒に子宮頸部の
一部を円錐型に切り取る手術。
この３つの中で、一番影響が強いのは
「上の子が早産している」ことです。
やはり上の子が早産していると、
下の子も早産する可能性が高くなる
そうです。
ただし、上の子が早産した原因にも
よりますので、みんながみんな
同じように早産の可能性が高くなる
わけではありません。
自分自身の現在の状態
現時点で以下のような状況にある人は
切迫早産になりやすい人です。
・膣や子宮の感染症になってしまった場合。
（例.絨毛膜羊膜炎→こちらなど）
・頚管無力症→こちらと診断された場合。
・子宮筋腫や子宮奇形など子宮に異常がある場合。
・羊水が多い場合。
・妊娠に伴い他の病気にもかかってしまった場合。
（例：妊娠糖尿病、妊娠高血圧、甲状腺機能異常など）
・胎盤の異常がある場合。
（例：常位胎盤早期剝離、前置胎盤など）
・歯周病を持っている場合。
・原因不明（体質）⇒私はこれと言われました・・・。
自分自身の生活習慣
現在このような習慣をもっている人は
切迫早産になりやすい人です。
・極端に痩せている人
・喫煙者
・ストレスが多い人
痩せていたり、ストレスが溜まったりするのは
体質や周りの影響もありますので、
なかなか自分でコントロールは難しいですよね。
また、喫煙についても煙草を吸っていない人から
すれば「やめたらいいじゃん」
という感じかもしれませんが、
喫煙歴が長い人にとっては、
禁煙するというのも
とても大変なことです。
次は自分自身のことではなく、
お腹の中にいる赤ちゃん側の要因を
みていきたいと思います。
赤ちゃん側の要因
お母さんだけでなく、赤ちゃん側に
早産になりやすい特徴がある時もあります。
・双子や三つ子など、複数人数がお腹にいる時。
・羊水が多すぎる、少なすぎる
・胎児機能不全
（赤ちゃんがお腹の中で上手に育っていない。）
・胎児の奇形、染色体異常
・血液型不均衡
（母親と赤ちゃんの血液型の相性が悪い。）
ここまで、母親側・赤ちゃん側の
要因をみてきましたが、どう感じましたか？
自分でどうにかできることなんか
ほとんどないじゃん！！と思われたかもしれません。
でもできることがゼロではありません。
何かできることはないのかみていきましょう。
母親にできること
歯医者にいく
先ほどの切迫早産になりやすい人の
特徴の中に、「歯周病」がある人
というのがありました。
特に悪阻がひどい人の場合は、
歯磨き自体ができなくなる人もいます。
さらに吐いていると、胃液なども
口に上がってきますので、
実は妊婦さんの口の中の衛生状態は
あまりよくないことが多いです。
ですので、歯周病になってしまっている人も
一定数います。
なので、悪阻が治まった頃に
歯医者さんに行って、歯周病と虫歯の
チェックは必ずしてもらうように
して下さい。
何かあった場合は治療を受けて
しっかり治しておきましょう。
もしお薬が出る場合は、
「妊婦でも飲める薬」かどうか
必ず確認してくださいね。
生活習慣の改善
生活習慣の改善というのはとても難しいですが、
・極端に痩せている人
・喫煙者
・ストレスが多い人
は切迫早産になる可能性があがります。
元々痩せている方は、悪阻でさらに痩せてしまうと
本当にガリガリになってしまいます。
悪阻が治まったら、大変かもしれませんが、
しっかり食べるようにしましょう。
ストレスをためないようにというのも
本当に難しいです。
普段の生活のストレスもそうですが、
妊娠して、色々と心配なことや
今まで気にしなかったことが気になったり、
ストレスが増えてしまう傾向があります。
本当に難しいんですが、
色んなことを気にしすぎないように
できるといいですね。
煙草については、完全な禁煙をオススメします。
喫煙は、赤ちゃんの成長も阻害しますし、
本当に百害あって一利なしです。
悪阻でタバコが吸えなくなる方もいるようです。
そしたらラッキーと思ってそのタイミングで
辞めて下さい。
私も沢山の禁煙外来をしてきましたので、
難しいことは百も承知です。
1人でできなければ、「禁煙外来」に
通ってみるのもいいと思います。
全てのことが、
簡単なことでないのは、百も承知です。
でも、できる範囲でいいのでやっていきましょう。
主治医に伝える
第２は過去にあった病気をきちんと産科の先生に伝え、
事前に対策が立てられないか検討しておく、
ということです。
・上の子が早産だった
・上の子を妊娠した時に頚管無力症と診断されていた。
・今までに子宮頸部円錐切除術を受けたことがある。
この３つに当てはまる場合、
しつこいぐらい先生に言いましょう。
私の立場で言うのは、非常に心苦しいですが、
医者は患者さんの話をあんまりちゃん
と聞いていません！
哀しいかな、そういう現実はあります。
1日100人以上の患者さんを診ていることも
ザラにあります。
昼食も食べていない先生も沢山います。
本当に申し訳ないですが、
集中力が継続しないのです。
ですので、しつこいぐらいに確認してください！
そして何かできることはないのか聞いてみて下さい。
病気の治療を行う
第３に、高血圧・糖尿病・甲状腺期の亢進症など、
妊娠と同時に病気を持っている方、
発症した方は、しっかりその病気の治療をして下さい。
病気のコントロールがきちんとついているかによって、
赤ちゃんが受ける影響は変わってきます。
妊娠中に病気を発症した方、ショックかもしれませんが、
きちんと治療をして下さい。
最期になりますが、
妊娠・出産において、私達人間が
できることはまだ限られています。
今回の早産の要因にしても、
原因不明（体質）と言われる方も結構いると思います。
早産になるのがわかっていても
止められないこともあります。
なので、できるがけ努力して、
後は祈るしかない部分があります。
「人事を尽くして天命を待つ」
ということを忘れないでください。
天命は時間がかかったとしても
受け入れていくしかないのです。
【女医ブログ】
切迫早産になりやすい人のまとめ
今回は女医ブログとして切迫早産に
なりやすい人についてまとめました。
・自分自身の要因
・生活習慣
・胎児の要因
がありました。
対策として母親ができることは
・歯医者にいくこと
・生活習慣を正すこと
・自分の過去の病気について、
きちんと医師に伝わるまで伝えること
・妊娠と同時に病気をもっている場合は、
その病気の治療をきちんとすること。
の４点をあげました。
自分にできることからでいいので、
何かやってみて下さい。
最期に「人事を尽くして天命を待つ」と
いうことを忘れないでもらえると嬉しいです。
女医ブログを最後まで読んで
頂きありがとうございました。
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