【女医ブログ】切迫早産と切迫流産の違いとは

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女医ブログをお読みいただき

ありがとうございます。

今回は切迫早産と切迫流産の

違いについてみていこうと思います。

切迫早産と切迫流産、どちらもきく言葉です。

では一体何が違うのでしょう?

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切迫早産と切迫流産の違い

切迫早産と切迫流産の違いについて、

簡単にいうと、

妊娠12週以降については

医学的には切迫早産と切迫流産は、

同じもので同じことが起きています

流産と早産については、

妊娠22週未満で赤ちゃんが外に出てしまうことを流産

妊娠22週以上で赤ちゃんが外に出てしまうことを早産

というと決まっています。

ですので、その定義に合わせて

妊娠22週未満で赤ちゃんが
外に出やすい状態になっていることを切迫流産

妊娠22週以上で赤ちゃんが
外に出やすい状態になっていることを切迫早産

と言います。

流産について

流産には2つあります。

妊娠12週未満での流産を早期流産

妊娠12週以上での流産を後期流産といいます。

早期流産

早期流産の原因はほとんど胎児側にあるとされています。

つまり、もともと遺伝子に問題があり、

生まれてこれなかった命ということです。

本来は最初の段階で受精・着床など

するはずがなかったのが、

環境が整っていて、その時期まで育てた。

というイメージです。

後期流産

後期流産の原因は、早産の原因と

大きく変わらないと言われています。

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早産について

赤ちゃんを妊娠37週以降の正産期より早く産むことを

早産と言います。

そして、定義上は妊娠22週以前で産むのは流産

妊娠22週以降で産むのは早産とされていますが、

この定義には医学的には大きな意味はありません。

もちろん、赤ちゃんは生産期に近い時期まで

お腹に入れておいてあげたほうがいいので、

妊娠21週台で産むのと、

妊娠22週になってから産むのは違います。

少しでも遅い方がいいです。

でもそれは、妊娠22週より、

妊娠23週で産んであげた方がいいし、

妊娠23週より妊娠24週で産んであげた方がいい。

というのと同じ話です。

そして、それとは別に

妊娠何週の赤ちゃんから救命するのか、

という問題があります。

救命するというのは、

生まれてきた赤ちゃんに

人工呼吸器や点滴を付けたりして、

生きられるように手伝うということです。

救命する時期をいつにするかについては

医療体制などの違いがあるため、

海外では妊娠25週が境になっていたり、

妊娠28週が境になっていたりします。

とても曖昧なものなのです。

私が学生だったころ、

NICUの先生は

「妊娠28週までお腹にいてくれないと助けられない」

と言っていました。

私が研修医だったころ、

NICUの先生は

「妊娠25週までお腹にいてくれないと助けられない」

と言っていました。

そして今は

NICUの先生は

「妊娠22週までお腹にいてくれないと助けられない」

と言います。

この10年ちょっとで、

6週間も早く生まれた子を助けられるようになっています。

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NICUの先生方の努力はすごいな、と思います。

ただし、当然ですが、早く生まれる子は

全員が助けられるわけではないですし、

命が助かっても障害は残ります。

妊娠週数が若ければ若いほど、厳しくなります。

そして最近は海外で妊娠21週の赤ちゃんが

奇跡的に助かっています。

まだ「奇跡」です。

でもいつか「奇跡」でなくなる日がくるでしょう。

そうなると、妊娠22週未満は流産、

妊娠22週以上は早産という定義は

ますます意味がないものに

なっていくのではないでしょうか。

現在も、日本国内でもどこの病院で

出産するかによって、

妊娠22週から救命する病院、

妊娠23週から救命する病院、

妊娠25週から救命する病院など、

色々あります。

医療体制・医師体制がどこまで整っているかで違います。

日本では妊娠週数が若い妊婦さんで何かあると、

対応できる病院に搬送されると思います。

ちなみに傷病手当などの書類上も、

切迫流産、切迫早産は同じ病気として

連続してお金が貰えます。

医師が書く書類は、

一応〇月〇日まで切迫流産、

〇月〇日以降切迫早産みたいになります。

まとめ

切迫早産と切迫流産の違いは

妊娠22週未満であれば切迫流産

妊娠22週以上であれば切迫早産

という病名が付く、という違いです。

医学的には同じものです。

女医ブログを最後までお読みいただき

ありがとうございました。

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