出典:https://www.lettuceclub.net/lettuce/rensai/clinic/10/
今回は、妊娠中になりやすくなる
カンジダ膣炎についてまとめようと思います。
私は、第2子の妊娠34週の時になりましたが、
薬を使って数日でよくなりました。
おかしいかな?と思ったら、すぐに受診されることを
お勧めします。
おりものがとても特徴的なので、
すぐに診断してもらえて、お薬をもらえるはずです。
では順番にみていきましょう。
カンジダ膣炎とは
カンジダ膣炎は、
女性なら誰でもなる可能性があります。
(妊婦だけがなる病気ではありません。)
ただし、妊娠中は、ホルモンバランスの変化や
おりものが増える事などから、
カンジダ膣炎になりやすくなります。
カンジダとは?
そもそもカンジダとはなんでしょう?
カンジダは、真菌の一種です。
真菌とはカビのことです。
病気で有名なのは、水虫です。
水虫の原因菌は皮膚糸状菌と言う真菌です。
カンジダは、もともと、人の皮膚や口に存在しています。
そのような菌を常在菌(常に近くにいる菌)と表現します。
つまりだれでも持っていて、普段は仲良く共生しています。
(自分で自覚はしていないと思いますが)
しかし、免疫が低下したり、妊娠などで身体の環境が変わると、
増殖して、症状を引き起こすことがあります。
症状は?
頻度の多い症状をあげます
・陰部の痒み
・陰部が赤くなり腫れる
・おりものの増加
・おりものの性状の変化
(カッテージチーズのようになります。)
こんな感じです。
カンジダ膣炎になっても痒みなどの自覚症状がない方もいます。
妊婦さんの場合は、妊娠後期の検診で
カンジダがいないかをみる検査があります。
どんな時に治療するの?
大きくは2パターンあります。
①分娩の前。
②痒みなどの症状がある場合。
①分娩前は、出産時に赤ちゃんに可能性があるため、
症状がなくても治療することになります。
②また、分娩前でない場合や、妊娠していない場合は、
痒みなどの症状がある場合にも治療を行います。
先ども書きましたが、カンジダは常在菌になります。
ですので、何の症状もなくても検査をすると検出されることが
あります。
が、増殖して症状を引き起こさない限りは、
治療対象にはなりません。
また、カンジダは、常に近くにいる菌なので、
治療をしても再発することもあります。
多忙な仕事をされている方などで、
何度も繰り返されている方もいました。
治療は?
症状や状態にもよりますが、
主に次のような治療があります。
・膣錠を挿入する。
・クリームや軟膏などの塗り薬をぬる。
膣錠は病院から処方され、自分で毎日挿入します。
期間は1週間ほどです。
それと合わせて、真菌を殺す塗り薬を陰部に塗ることもあります。
治療を開始して、数日で痒みなどの症状は落ち着いてきます。
症状がなくなったからといって、
膣錠の挿入を途中でやめると、
またカンジダの菌が増えてくることがありますので、
必ず処方された分は使い切りましょう。
日常生活での注意点
カンジダ膣炎は基本的にうつるようなものではありません。
(というより、普通に皮膚などにいる菌なので、皆持っています。)
早く治すには、患部を清潔にしておくことが大切です。
下着は通気性のよいものを使用し、
毎日取り替えるようにしましょう。
お風呂に入った時には、お湯でやさしく洗い流すようにしましょう。
石鹸を使用して、ごしごし洗う必要はありません。
カンジダ膣炎を起こしている時には、陰部が炎症を起こしていますので、
性行為は控えるようにしましょう。
赤ちゃんへの影響は?
妊娠中にカンジダ膣炎になっていても、
お腹の赤ちゃんへの影響はありません。
ただし、出産の時に、
赤ちゃんが産道を通った時に、
カンジダ真菌に感染してしまうことがあります。
ですので、妊娠後期にカンジダ膣炎があった場合は
治療することになります。
赤ちゃんに感染するとどうなるの?
出産時などに赤ちゃんに感染すると
鵞口瘡(がこうそう)という口の中の感染症になったり、
オムツかぶれを引き起こしたりします。
鵞口瘡は、口の中にミルクカスのようなものが付く(これがカンジダです)
のですが、こすってもとれません。
こすり過ぎると、口の中が傷ついてしまうので注意が必要です。
またオムツかぶれは、赤ちゃんにはよくおきますが、
カンジダのむつかぶれは普通に治療しても治らず、
抗真菌薬(カビを殺す薬)を塗る必要があるので注意が必要です。
まとめ
今回は妊娠中のトラブルの一つ
カンジダ膣炎についてまとめました。
私も第2子の時になりましたが、
数日で症状はなくなり、薬は1週間ほど使用し
治りました。
そんなに珍しい病気ではありませんし、
性病でもありません。
妊娠中に陰部がかゆいなどの自覚症状が出た
場合は、早めに受診しましょう。
治療も難しくありません。
出産前は少し注意が必要になります。